よくある質問(実際にあった質問)
<質問01 2004年10月>
【質問者】
赤池循環器消化器内科担当先生へ
初めてメールで失礼をお許しください。
現在糖尿病で治療していますが、血糖値は140〜160位ですがHbAc1が7.8〜8.3と高く、この状態がここ6ヶ月続いています。投薬は、ダオニール2.5mgを朝2錠、夕食後2錠服用しています。主治医はここ3ヶ月毎回インシュリン療法に変更した方が治癒が早いといってくれていますが、踏み切れません。はたしてインシュリン療法が良いでしょうか。
その他に治療中の病気は、
(1)慢性ぜんそく(テオドール100、ムコダイン)
(2)痛風(ザイロック)
(3)心臓病(ニトロールR、フランドルテープ)などの治療をしています。
ちなみに年齢69歳、身長170cm、体重71Kg(75kgからダイエット中)です。たばこは30年前にやめ、アルコールは6ヶ月前からやめました。以上、ご多忙中の先生にお願いして申し訳ありません。宜しくお願い申し上げます。
【回答:赤池】
お返事遅くなりました。メールを拝見したところ、ダオニール10mg/日も服用されていてHbA1c 8%前後であり、良好なコントロールとは言えないと思います。最近では、ダオニールならば5mgまで増量してコントロールできない場合、他の治療法を考えるような傾向になっています。従って主治医の先生が言うように、できるだけ早くインスリン療法を開始するのが最善かと思われます。インスリン治療というのは合併症の発症や進展を抑えるために早期に開始するというのが最近の考え方であり、最後の手段と考えるのは間違いです。
またダオニールのようなスルホニル尿素剤の場合は、使用を続けているうちに段々効きが悪くなるという現象が多々見られます。だからダオニールをいったん中止してインスリン治療を開始し、良好なコントロール(HbA1c 6.5%未満)が得られるようになって、しかもインスリン使用量がさほど多くなければ再びダオニールに戻すことできるかもしれません。
とにかく主治医の指示に従って早期にインスリン治療を開始し、一度膵臓を休めてやるというのがいいのではないでしょうか。
<質問02 2005年6月>
【質問者】
先日の人間ドックで血糖値75 尿糖? HbA1C6.7%で糖尿病の疑いありと診断されました。中性脂肪36 体脂肪15.8% やせすぎ血圧低め。それでも糖尿病になる可能性あるんでしょうか?
【回答:赤池】
ドックでの空腹時血糖値は75mg/dlと高くありませんが、詳しい糖負荷試験(75g OGTTという検査)はされていないようなので、この検査を受けることをお勧めします。また眼科を受診して糖尿病性網膜症がないかどうかを調べる必要もあります。
ただHbA1cが6.7%という結果からみて、既に糖尿病である可能性は非常に高いと考えられます。できるだけ早く、最寄りの内科と眼科を受診された方がいいと思います。
【質問者】
ありがとうございます。前回のドックで眼底検査異常なし。本日糖負荷試験(時間をおいて4回採血)し、それも異常なし。それでも糖尿病である可能性ありますでしょうか?
【回答:赤池】
糖尿病特有の症状(口渇・多飲・多尿)などがなく、糖尿病性網膜症も認めず、しかも糖負荷試験で正常型(空腹時110未満かつ負荷後2時間値140未満)であったとするならば糖尿病の可能性はまずないと思います。
でもそれならば、HbA1c 6.7%という結果と矛盾します。一般的にはHbA1cが6.5%を越えていれば、まず糖尿病だと判断します。この結果で糖負荷試験(75g
OGTT)が正常型であるとは考え難いです。6.7%っていうのはHbA1cではなくて、HbA1(基準値5〜8%)の値ではないでしょうか?
HbA1cというのは過去1〜2ヶ月の血糖レベルを反映する指標で、HbA1cが6.7%であるなら過去1ヵ月間の平均血糖値は少なくとも130〜140mg/dl程度にはなるはずで、恐らく食後は高血糖になるだろうから糖負荷試験が正常型になるとは思えません。
とりあえずHbA1cの再検査が必要かと考えます。また糖負荷試験(75gOGTT)を施行されたようですが、この時に血中インスリン検査はされているでしょうか?血中インスリン濃度を同時に測定されていたら「インスリン分泌能」とか「インスリン抵抗性」という指標がわかり、よりはっきりしたことがわかります。糖負荷試験をされた病院でHbA1cを再検の上、判断を仰ぐのが最善かと思います。
【質問者】
ありがとうございます。担当ドクターもおかしいと首をかしげてました。来月22日に念のため再度HbA1cの検査をすることになりました。あと、インスリンの検査は特にしてません。とりあえず食生活にはさらに気をつけようと思います。
<質問03 2005年10月>
【質問者】
突然のメールお許し下さい。私は東京に住んでいるのですが、ちょっとお話をお伺いしたいと思いメール致しました。子供のことなのです。今、1歳6ヶ月になるんですが、この7月に風邪を引いて以来、イオン飲料を水代わりのように飲ませてきました。10月19日の歯科検診で砂糖の量を聞き、すぐ止めて下さいと言われ、それからは水にかえてますが、3ヶ月間、毎日飲ませてきたものですから糖尿病になっていないか心配です。症状自体はないのですが、尿が臭いような気がします。これは、毎日ではないのですが、大人でも食べたものの臭いがするときがありますよね。主人は心配ないと言っていますが、体が小さいだけに心配しております。一度、診てもらったほうが良いのでしょうか?
【回答:赤池】
メールを拝見致しました。明確な回答になっていないかもしれませんが参考にして下さい。糖尿病には2つのタイプがあります。肥満とかカロリー過剰が誘因となって発症する2型糖尿病は遺伝的要素が強く、早くても思春期前頃から発現するのが通常です。また自己免疫反応、あるいは原因不明で発症する1型糖尿病の場合は、乳児期も含むどの年代の子供でも発症します。
お子さんは1歳6ヶ月ということで、糖分摂りすぎによる2型糖尿病の発症は上記の如く可能性が低いと考えます。私は内科医なので小児に関してはよくわかりませんが、1歳6ヶ月の幼児が2型糖尿病を発症したというのは聞いたことがありません。しかし一度、小児科受診して尿検査だけはしておいてもいいかと思います。血糖値が170〜180mg/dlを越えてくると尿中に糖が出てきますから、糖尿病の可能性があるわけです。ちなみに糖尿病を発症して高血糖になると、飲料の摂取が増え尿量が増加します。
また1型糖尿病の場合は乳児期や幼児期にも認めますが、これは糖分の過剰摂取や肥満に関係なく起こり、発症を防ぐ方法はありません。
【質問者】
丁寧な説明ありがとうございました。インターネットで調べても、ダラダラと書いてあって、読んでも解らない部分多く困ってました。先生の説明でよく解りました。飲料増加・尿量増加は、乳児の頃から多いような気がします。風邪の時に血液検査をしてもらい、その時は何もなかったので、飲み過ぎなのかもしれません。乳児のころはミルクが足りず、ミルク適量+湯冷ましで普通の子の1.5倍飲んでいました。今でも、良く食べます。
でも、だいぶ安心することができました。念のため、近いうちに一度、小児科医にかかってみようと思います。本当にありがとうございました。
<質問04 2005年11月>
【質問者】
初めましてお忙しいところにすみません。今年の10月19日に会社の健康診断がありました。結果が戻ってきて気づいたのですがHbA1cの数値が年々上昇していたのです。基準値以内でしたのであまり見ていなかったのですが平成15年では5.3で16年が5.4そして今年が5.7でした。基準値が4.3?5.8というのでこのままでは来年は5.8もしくはそれ以上ではないかという不安にかられましたので相談しました。この数値は運動とかですぐに下がるものでしょうか?運動不足は否めませんので歩くのを始めましたがどうでしょうか?上がりやすく下がりやすい項目なのかまたは上がりやすくて下がりにくいとかいかがでしょうか?お願いいたします。
【回答:赤池】
最近「メタボリックシンドローム」という言葉をしばしば耳にするようになりましたがご存知でしょうか?内臓脂肪蓄積の指標としてウエスト径が男で85cm以上、女で90cm以上あれば内蔵肥満の要注意状態です。これに加えて中性脂肪(トリグリセリド)が高いとか、血圧が高いとか、血糖値が高いなどの条件が重なると、りっぱなメタボリックシンドロームと診断されます。これは一昔前は「死の四重奏」と言われ、動脈硬化のリスクが非常に高い、危険な状態であるわけです。
あなたのHbA1cは現在5.7ということですが、これは自覚されている通り基準値上限の値ですね。この値で、さらに肥満(ウエスト径
85以上)や高脂血症、高血圧があった場合、これはそれぞれの程度がかなり軽いものであったとしても、重なっていれば要注意状態です。だから、他の危険因子が一つでもあるのなら、糖負荷試験(75g0GTT)をお勧めします。これによって、はたして今の自分が「糖尿病予備軍」といえる状態なのか、もし予備軍ならば「自分の膵臓からのインスリン分泌が悪くなっているのか」それとも「インスリンはちゃんと分泌されているんだけど、それが効きにくい状態(インスリン抵抗性の増大と言います)になっているのか」がわかります。この結果によって対策法も異なってきます。
なんだか難しい説明になってしまいましたが、他の危険因子が一つでもあるのなら、とにかく最寄りの病院で75g0GTTをされることが最善かと思いま
す。今の結果だけで「予備軍」と判断することは無理があります。
【質問者】
さっそくのご返事ありがとうございます。自分は32歳で160センチ体重が57.5キログラム・ウェストは80〜82です。去年の健康診断ではトリグリセライドが156で今年は注意したせいか116まで落ちてくれました。しかし先生の話では危険因子があればって事なので負荷検査を受けてみます。
<質問05 2006年05月>
【質問者】
こんにちは、よろしくお願いします。最近、特に症状はないんですが、年令も40に近づき、なんとなく糖尿病が気になりだしたのでHbA1cの検査をしたら4.6で医師からは問題ないと言われました。その後の直近(昨日)のHbA1cは4.5でした。
その後自分で尿糖試験紙で時々ためしたら、少し尿糖が降りる時があり、心配になって糖負荷試験を受けてきました。
結果は
負荷前 103
30分後 138
60分 141
90分 161
120分 162
と2時間後に140以下にはならずグラフで見るとだらだら上がり続けてるように見えます。もし3時間後を測定したら、さらに上がってるかもしれません。これを見られてどのように判断されますか?
医師はHbA1cが低いから大丈夫といわれたんですが、いろいろHPで調べたら負荷2時間後がどうしても気になり、境界型糖尿病のような感じです。それと普通は1時間後にピークになることが多いのですが、私の場合はそうではない感じです。
あと試験中のインスリンの分泌がストレスで影響を受けることはありますか?家庭でのストレスが多くさらに前日に多量の尿糖が出たショックで気がめいっていました。今回は5回も採血したのでものすごくストレスを感じました。
さらに糖負荷試験の2週間後、約4kg減量し、自宅で自己血糖測定による糖負荷試験をしてみました。砂糖75gを炭酸水で溶かしてそれを飲みました。結果は
負荷前 97
30分後 175
60分後 214
90分後 181
120分後 147
160分後 79
全く違った結果でした。60分後の200超えは血の気が引きました。砂糖を飲んだとはいえこんなに再現性のない数値になってしまいました。改善しないのは、抵抗性が改善してもインシュリンの量が少ないためなのでしょうか?身長174で78kgから74kgに落としました。
あと自分のインシュリンの限界を確かめたくて
昼食後2時間の血糖値が163でその時点で砂糖を30g摂取し
その30分後 196
60分後 174 この時点でさらに砂糖を38g摂取
90分後 167
120分後 130
180分後 99
自分で野勝手な判断で200前後に限界点があるのかなといいように解釈してしまいました。すみませんがこれらの結果からどのように判断されますか?よろしくお願いします。
【回答:赤池】
まず、HbA1cが5.8%未満ですから、病院で言われたように大きな問題はありません。kumamotostudyという臨床試験で、HbA1cを6.5%未満にすることで糖尿病による細小血管障害をかなり予防できることが判明しました。しかし、6.5%未満の人であっても、血管合併症が皆無になるわけではありません。糖尿病による影響をほとんどなしにするためには、HbA1cを5.8%未満にすることが重要です。この点から見て、現在の数値は問題のない値です。
最近、HbA1cがあまり高くなくても、1日の中で食後の高血糖がきちんと抑えられないと、やはり血管合併症の進行につながるおそれがあると言われています。そのために、75gOGTT(ブドウ糖負荷試験)という検査が重要になります。moccaさんの場合、食後の血糖が180未満なので特に問題はないと考えます。しかし2時間値が境界域(162mg/dl)にあたるため、IGTと判断されます。IGTというのは、簡単に言えば「糖尿病予備軍」ですが、現在の数値を見る限り糖尿病移行へのリスクが高いとは言えません。
あと自分で行った糖負荷試験ですが、ブドウ糖を使用しておらず、正確なデータとは言い難いと思います。検査前日の食事や運動・喫煙などは糖代謝に影響を与えます。やはり糖負荷試験を行う際には、きちんと病院で行った方がいいでしょう。また、血糖値と同時に血中インスリン検査(IRI)を行うことで、なぜ自分がIGTになっているのかを推定できると思います。すなわち、インスリン分泌能の指標や抵抗性の指標を計算することで、膵臓からのインスリン分泌が悪いのか、それともインスリンの働きが悪くなっているのか、その双方か、というのがある程度わかるわけです。ただ、その結果がどうであれ、現在は薬物治療が必要な状態ではありません。生活習慣の改善をはかり十分な運動をしていれば、糖尿病への移行は十分予防できると考えます。
【質問者】
ありがとうございます
もう一つ質問なんですが、私の場合、遺伝的にインシュリンの量が少ないタイプなのか、それともインシュリンの量は充分で抵抗性があるタイプなのか、どちらを予想されますか?ちなみに糖負荷でインシュリンは測定していません。直近のコレステロールは230、中性脂肪は150と少し高めで身長174で76kgです。よろしくお願いします。
<質問06 2006年09月>
【質問者】
ヘモグロビンA1Cが過去2〜3年ずーと7.5〜8.5が続いています。薬はアマリール朝夕メバロチン夕食後アクトス朝食後メデット朝夕食後ベイスン朝昼夜です。病院ではインスリンに切り替えることを言われていますがインスリンは大変と聞いているので踏み切れません。インスリンにすべきでしょうか66歳男です、肺気腫も患っています。
【回答:赤池】
HbA1cが6.5以上の状態で、それがずっと続いていると、神経症・網膜症・腎症の三大合併症が出てくる可能性が非常に大です。また脳梗塞や心筋梗塞などの大血管障害のリスクも高くなります。こういった合併症を出さないためにも、速やかにインスリン療法を開始する必要があると思います。現在は合併症を出さないために、早期のインスリン治療開始が一般的となっています。
糖尿病の内服薬も今はずいぶん種類が増えてよくなりましたが、アマリール・アクトス・メデット・ベイスンというフルコースの使用でHbA1c 8前後となると、これ以上よくなる可能性は低いと思われます。インスリンに切り替えるのが最善ですし、主治医としては当然インスリン治療を勧めることになります。
【質問者】
早々の返事ありがとうございます、もうひとつ伺いたいことがありました。尿中微量ALBが94,2ですが腎機能の値らしいのですが数値から見て合併症が出ているのですか?現在国立医療センターに通院していますHDLコレステロールが74LDLコレステロールga157です。
【回答:赤池】
通常の尿タンパク試験紙では検出できない程度の微量アルブミンを検出することは、糖尿病性腎症における蛋白透過性亢進を早期に把握できるということで意義があります。通常、30mg/g・Crが一つの指標とされ、これを超えると顕在的病変が疑われますが、1回の検査だけで判断するのは難しいです。
尿タンパク試験紙法では検出感度が悪く、尿中アルブミン量が健常者の10〜20倍になってはじめて検出されてきます。しかし実際にはアルブミン微増の時期がかなり長期間続くと言われていて、この時期ならまだ糖尿病の厳重なコントロールにより腎病変を改善させることがことができるとされています。○○さんもこの時期である可能性が高いと思われますので、早急にHbA1c を6.5未満にする治療が必要だと思います。
なお脂質に関しては、LDLコレステロール(悪玉)をできれば120以下に、悪くても140以下にはコントロールしないと大血管合併症(脳・心血管疾患)を起こしやすくなります。
【質問者】
お忙しいにもかかわらずいつも早くのお返事ありがとうございます。実は私ではなく主人のことですが、一向に言うことを聞かず合併症の恐ろしさも気にせずインシュリンを勧められているにもかかわらずインシュリンになるなら病院(東京目黒の国立医療センター)を変えるといっています。食事療法もせず勝手にしています。透析にでもなれば私が看病しなければならなくなると思いますのでご相談いたしました。ありがとうございました。
<質問07 2006年10月>
【質問者】
朝100ぐらい1時間後222。2時間後 1903時間160毎回食前グルファット、ベイスンのむそれでこの数値インスリンに換えれるでしょか。お知らせ願います。
A1Cは5.7です。合併の血管冠動脈ステイと50パーセント つまり。
【回答:赤池】
休みが続いていて返事が遅くなり申し訳ありません。
グルファストとベイスンを服用していて、食後1時間値が 222でHbA1c 5.7%というと、そんな悪いコントロールではないと 思います。欲を言えば、食後血糖値を200以下にすることで冠 動 脈疾患などの大血管障害はより予防効果が大きいかとは思いますが、今 の状態ではインスリンに換える必要はないと思います。
もし薬物療法に手を加えるとしたら、ベイスン0.2mg錠を使っ ている場合は0.3mg錠にアップしてもいいかもしれません。また 心機能に問題がないのなら、アクトスを追加するという手も あるかと考 えます。それからもし体重オーバーなら、運動して減量す ることでインスリン抵抗性を改善させたら、今の薬のままで今よりもさ らに食後血糖値を抑えられるんではないでしょうか?
【質問者】
お忙しいとこわざわざ回答有難うございます。 質問で脱字などあり申し訳ございません。
体重は59キロで2キロほど少ないです。インスリン抵抗性の方が強いので使いたいが、心臓疾患があり、インスリン抵抗性のビクァナイト系は良いとおもいますが副作用で難しいです。
僧房弁閉鎖不全で4度で、運動すればがくんと下がる過去のこと、いまは出来ません。
<質問08 2006年10月>
【質問者】
はじめまして、父の糖尿病について質問させていただきます。
お忙しいとは存じますが、いつでもけっこうですので
アドバイスいただければ幸いです。
父は75歳、糖尿病の発症は50歳くらいかと思います。
バージャー病(ビュルガー)で片足を大腿部より切断しております。
歩けない、運動不足が大きな原因だったと思うのですが…
現在は近所の内科医院からの薬の服用、月1回の検査を続けています。
空腹時血糖 180(一番悪い時、ここのところは140〜180くらい)
食後 220
ただHbA1cがずっと5.8以下と正常値なのです。この数値の違いがよくわからないのです。血糖値が高いのは確かなので糖尿病であることは間違いないとは思うのですが…。どちらの数値を信じればよいのでしょうか?またこの数値の違いはどういうことが考えられるのでしょうか?
身長175(今はもっと縮んでいます)体重51キロ(片足分少ないです)とくに合併症などはありません。今後どういうことを注意すればいいのか、このままでいいのかアドバイスいただければありがたいです。よろしくお願いいたします。
【回答:赤池】
糖尿病で通院されていて薬を服用しながらHbA1cが5.8%というと、かなりコントロールはいい方だと思います。しかし最近は、食後高血糖というのがよく問題にされます。食後の血糖値が高くなると、血管内皮の傷害により動脈硬化が始まって、最終的には心筋梗塞や脳梗塞などの危険性が高まると言われています。また食後高血糖により、インスリンを分泌する膵臓はオーバーワークで疲弊してしまって、やがてはインスリン分泌能が低下し空腹時の血糖値まで上昇するようになります。
上記の文面からおわかりかと思いますが、軽症の糖尿病の場合は食後の血糖値がまず上昇して、進行してくると空腹時血糖まで上昇するようになります。だから外来に通院されるときは、食後1〜2時間の血糖値を測定して、200以下になるようなコントロールを目指したらいいのではないでしょうか。HbA1cはあくまでも血糖の平均値の指標ですから、食後の短い時間に血糖値が200を超えたとしてもさほどは上昇しないかもしれません。しかし食後のわずかな時間であっても血糖値が高くなる人は、上述したように血管内皮の傷害から大血管障害を惹起してしまう危険性が高くなるわけです。
今は食後の高血糖を抑えることを目的とした薬なども出ています。既に使われているかもしれませんが、なるべく食後高血糖を起こさないようなコントロールを目指したらいいとおもいます。ちなみにHbA1c 5.8%以下で食後血糖220というと、内服治療を受けている患者さんの中ではコントロール優秀な方だとは思いますが、さらに気をつけるとしたら食後高血糖ですね。
【質問者】
こんばんは、さっそくお返事いただきましてありがとうございます。お忙しいところ、申し訳ありませんでした。
食後高血糖ということに気をつける必要があると
いうこと初めて知りました。HbA1cが高くないということで油断をしている面がありました。
父に食後高血糖を抑える薬について聞いてみるようにアドバイスしたいと思います。
メールというかたちの質問にもご親切にお答えいただきまして
本当に感謝いたしております。食事につきましても、今後もっと気をつけていきたいと思っております。ありがとうございました!
<質問09 2007年03月>
【質問者】
はじめまして。東京の目黒区に住む、25歳・♂です。「こんな食生活は、糖尿病になりやすい?」という質問です。甘いものが大好きで、食事の代わりにケーキや菓子パンを食べる、ってコトをよくします。
一日の食事はこんなカンジです。
朝・・・トースト一枚にバター8g&ジャム、ミルクティー1杯
昼・・・菓子パンorケーキ1個、牛乳300ml or コーヒーetc
夜・・・普通の食事 (焼き魚定食、ラーメン、カレーetc)
昼食と夕食の内容が入れ替わるコトはありますが、「昼に甘いモノの時は、夜は普通の食事。昼が普通の時は、夜は甘いモノ」というカンジで、昼・夜どちらか一方は甘いモノを食べています。食べる量ですが、甘いモノを食べるときは、ケーキやパンを1個しか食べていません。普通の食事を食べる時もゴハンは多くて1合、味噌汁1杯、野菜は必ず摂る、というふうに摂取過多にはならないようにしています。一日の総摂取カロリーは2000kcalに達していないと思います。
現在の身長・体重は173センチの53kgで、痩せ体型です。祖父が糖尿病でしたが、家族内に糖尿病はいません。タバコは吸わないですし、酒も機会があればビール350mlか日本酒1合くらいです。自分では甘いモノ好きだけど、食べ過ぎている訳ではないし、総摂取カロリーも少ないんだから、糖尿病になるリスクは高くない」と考えているのですが・・・。
今の様な食生活を続けていくとすると、糖尿病になるリスクは高くなるのでしょうか?御返答いただければ幸いです。宜しくお願いします。
【回答:赤池】
ケーキや菓子パン等の糖質が多いからといって、たちまち糖尿病になりやすいというものではありません。糖質でなく脂質でカロリーを過剰摂取したとしても、やはり糖尿病のリスクは高まります。要するに糖尿病を起こりにくくするためには、下記の2点が重要です。
1. カロリーの過剰摂取を避ける。
2. 栄養バランスのとれた食事をする。
○○さんの場合、カロリーの過剰摂取はしてないけど、糖質の摂取が多くなっているかもしれないということですね。まあ、朝・昼・夜の食事を見る限り、この程度で糖尿病になりやすいとは思えませんが、糖尿病の遺伝的素因がある場合は気をつけておかねばなりません。○○さんが30歳を越えて体重の増加や運動不足が出てきたら、肝臓に脂肪が付いたり(脂肪肝)、筋肉が霜降り状態になってきます。こうなると、○○さんの膵臓から分泌される、インスリンという血糖下げるホルモンが効きにくい状態になってしまいます。これを「インスリン抵抗性の増大」と言います。特に遺伝的素因がある人がこういう状況になると糖尿病を発症しやすくなるので要注意です。だから上記2点の食生活の注意に加えて、運動不足にも注意が必要です
具体的には1日のエネルギー量のうち60%を糖質で、20〜25%を脂質で、15〜20%をタンパク質で摂るのがよいとされています。だから糖質っていうのは、そこそこ摂る方がいいんですね。もちろん、カロリーが過剰になってしまってはダメですが。
以上、「適正なエネルギー量」と「栄養バランス」が最も重要なポイントです。自分が食べている個々の食品はどういう栄養素がメインであるのか、あるいはどれくらいのカロリーがあるのかを知りたければ、書店で食品分類等の本をさがしてみたらいいかと思います。
【質問者】
お忙しいところ御返答いただき、有難うございます。
甘いモノはどうしても止められないのですが、「糖尿病自己診断チェックシート」というのを見ると、必ず「甘いモノ・脂肪分が多いものが好き」
という項目があるので、つい、心配になり質問させていただきました。
有難うございました。
<質問10 2007年05月>
【質問者】
ホームページ拝見させていただきました。相談させていただきま す。
先日の健康診断での結果が下記の通りでした。
30歳 男 身長180cm 体重100kg
血糖値312 中性脂肪480 難聴少々有 尿検査 タ ン パク+
この数値がたいへんなことというのはわかりますが、いまいち実 感 が ありません。インシュリンをうたなくてはいけないのでしょうか?入院しなけ れ ば いけないのでしょうか?ちなみに両親とも糖尿病です。
あぶらっこいもの、肉、甘いものが大好きで、魚や野菜はほとん ど 食 べません。治療すれば、普通の人のように長生きできますか?ご回答よろしくお願い致します。
【回答:赤池】
血糖値と中性脂肪の値はかなり高いと思われます。特にこれが空 腹時 の値だとしたら、相当悪い「糖尿病」「高脂血症」と言 えます。もしこ の上に血圧も高めならば、メタボリックシン ドローム(内臓脂肪症候 群)ということで、将来的には大血 管障害(心筋梗塞や脳梗塞など)を 起こす可能性が非常に高 くなります。
できるだけ早く近くの病院に行って精査を受けることが必要で す。糖 尿病の程度はどれほどか(HbA1cの測定が必 要)、高血圧はない か、末梢血一般・血液生化学検査、内臓 脂肪の状態などをチェックする 必要があります。さらに糖尿 病の合併症(細小血管障害)が出ていない かどうかの検査も 必要です。尿タンパクが陽性ということで、もしかし たら糖 尿病性腎症が出現している可能性もあります(但し他の要因で 尿 タンパクが陽性になることも多々あるので1回だけ の検査では何 とも言えませんが)。糖尿病性網膜症や糖尿病 性神経障害に対する検査 も行う必要があります。
糖尿病と初めて診断された場合は、できたら教育入院ができる施 設で 入院の上、治療を開始しつつ糖尿病の勉強をしていくこ とをお勧めしま す。まだ年が若いですし、徹底的なコント ロールでHbA1cを 5.8%未満にしておけば普通の人並に 生活できると思われます。合併症が 出ないうちに一所懸命コ ントロールすることが最重要です。
なお治療法についてですが、諸検査をして糖尿病の状態や合併症 の有 無を判断してから決めることになります。もしかしたら 最初からインス リンを使用した方がいいのか、それとも徹底 的な食事療法と運動療法の みで経過を観ていくってい可能性 もないわけではありません。とにかく できるだけ早く、糖尿 病に詳しい医師の診断を受け、その指導に従うこ とをお勧め します。
【質問者】
ご丁寧にご回答有難うございました。私は徳島市内に住んでいるのですが、糖尿病を専門にされている病院 にあまり詳しくありません。
早く病院へ行くべきなのに、この数値が相当悪いということを本人は わかっていないのです。病院へ行くことを先延ばしにします。
仕事上、入院もとうてい出来ないと言います。先生のおっしゃる徹底 的なコントロールとは、具体的にどのようなことなでしょうか?毎日毎日カロリーを 計算し、1日1300キロカロリーしか食べないとか、そういうことでしょうか?また、精密検査を受けるとすれば、2・3日は検査入院になるので しょうか?お忙しいところ申し訳ございませんが、ご回答よろしくお願い致しま す。
【回答:赤池】
身長180cmの30歳男性が1日1300kCalで暮ら すことはとてもできません。まあその人の身体活動量にもよりますが、 180cmの男性なら最低でも1日22単位(1760kCal)く らいの熱量は必要かと思います。食品交換表を見ながら常にカロリー計 算をして、医者が指定したカロリーを守ることが治療の第一歩です。慣 れてきたら食事を見ただけでおおよそのカロリーがわかるようになって くると思います。まずは管理栄養士による栄養指導を病院で受けるのが いいと思います。
それから、糖尿病の精密検査のために入院が必要というわけではあり ません。外来でも十分に検査は可能です。入院を勧めたのは、現在の状 態がもし悪いのならそれに対する治療を行うことと、入院中に病識をも たせて糖尿病という病気の勉強をしてほしかったからです。
【質問者】
ご丁寧に有難うございました。病気とはまったく関係のない相談ですが、将来そのような人と結婚して、子供を儲けることは可能でしょうか?
また先で病気が悪化し、働けなくなるのではないかと不安になります。
今から徹底にコントロールすれば、普通の人と同じように生活することは可能でしょうか?30歳という若さで糖尿になり、先がとても不安です。
【回答:赤池】
糖尿病(正確には型糖尿病)は遺伝的な素因が大いに関与します。遺伝的な素因がある人で、なおかつ生活習慣が悪い人(カロリー過剰、肥満、運動不足、大酒家など)は非常に発症しやすくなります。だから糖尿病の人と結婚したら、子供は当然そういった素因を引き継ぐ可能性があります。しかし、生活習慣に気をつけていれば、素因がある人でもかなり予防できますが・・。
HbA1cという検査がずっと5.8%を越えている状態が続けば、将来心筋梗塞や脳卒中が起こりやすくなります。また6.5%をずっと越えていると、糖尿病特有の合併症(神経障害、網膜症、腎症)なども出てきます。普通の人と同じように生活するためには、HbA1c 5.8%未満を目ざさなければいけません。これは相当な自覚を持たなければダメだと思います。
【質問者】
親身にお答えいただき、本当にありがとうございます。HbA1cとか、血糖値はに300→120とかに下がるものなのでしょうか?中性脂肪は痩せればすぐに数値は下がると聞きますが・・・。
それをキープするのは相当たいへんなものなのでしょうか?そういった人と結婚するということは、本当に覚悟を決めての結婚になりますよね?相当な覚悟がなければ難しいのではないのかととても不安になります。
それが原因で関係がぎくしゃくもなりかねないですよね・・・。
本人は、血糖値も長期的に下げていけばだいじょうぶと、のんきな様子です。今より、食事量も減らし、長期的なものだと思っている様子にしかみえません。危機感があまりありません。
「今日明日どうにかなるものではない・・」というような。どうしたらいいのでしょうか?
【回答:赤池】
血糖値は食事を抜いて測定したら当然低くなってきます。しかし、HbA1cは過去1〜2ヵ月の血糖値の平均を反映するもので、例え食事を抜いてこようが腹一杯食べてこようが結果は同じです。だから、病院ではHbA1cの結果を重視します。
前述したように、これは過去1〜2ヵ月の状態を表すものなので、今日から一生懸命努力したとしてもすぐには数値は下がらずに、その努力が報われるのは1〜2ヵ月経過してからとなります。中性脂肪の方は例え480あっても、脂肪制限・カロリー制限によって案外速やかに下がります。
30歳なら今日明日にどうにかなることは、まずないと思います(勿論、例外はありますが)。しかし、もし糖尿病や高脂血症の悪い状態が続けば、40歳代で心筋梗塞とかになる可能性は十分あります。また糖尿病の合併症によって、将来は生活の質が相当落ちてしまうかもしれません。将来を明るくするためには、現在の行動にかかっていると思います。こちらで言えることはここまでで、あとは自分で行動するかどうかだと思います。
<質問11 2007年05月>
【質問者】
初めまして。まだ病院には行っていないのですが、もしかしたら糖尿病なんじゃないかと不安で・・・。
とりあえず今の症状は、朝だけ尿が濁っていて、匂いが違う(アンモニア臭ではない感じ)事と、あまり水分を多く取らない割りに一日に何度もトイレに行きたくなり、量は少なく排尿し終わる時に痛みを伴う事です。ネットで色々情報を見ていると、尿のにおいに関しては甘い匂いなような気もするし、排尿時お痛みの事だけ考えれば膀胱炎なのかな?とも思ったりするのですが、来月まで病院に行く暇がなくて・・・。でも不安なので、教えていただけるのでしたらと思いご相談させて頂いております。これってやっぱり糖尿病なんでしょうか?ご回答、宜しくお願い致します。
【回答:赤池】
自覚症状からみる限り糖尿病ではないように思います。糖尿病の症状は「のどが渇く」「水分をよく摂る」「尿量・尿回数が多い」というのが代表的です。その他、「食べているのに体重が減ってくる」とか「疲れやすい」「目がかすむ」「足がよくつる」などもしばしば見られます。
尿回数が多くて、1回量が少なく、しかも排尿時痛があるというのはやはり膀胱炎の症状かと思われます。しかし自覚症状だけでは確定的なことは言いようがありません。自覚症状では糖尿病は否定的で膀胱炎の可能性大と考えますが、確かな診断のためには病院での尿・血液検査が必須です。たとえ膀胱炎であっても、放置しておけば腎盂炎や腎盂腎炎に進展しないとも限りません。
できるだけ早く病院を受診して下さい。
<質問12 2007年06月>
【質問者】
昨年秋 数年ぶりに行った健康診断で、糖尿病である事が判り、健診で行った病院の先生のところで 11月より投薬を受けています。
子供の頃よりかなりの痩せ形の体質で、高校生の頃は159センチ、43キロぐらいの体型でした。二人の子供を出産時も50キロを超す程度までしか太らず、不思議に体重が47キロを超すと嘔吐下痢などになり、食べれない日が続き体重が落ちるような日常でした。
それが、2004年頃から徐々に太ってきて、50キロ近くにまで達したので、自分なりに気にしていたのですが、2005年くらいから徐々に体重が落ち始め、2006年秋には38キロ程になってしまい恐くなって健診に行った次第です。
HbA1cは 11月の時点では、14を超えてました。1月に13、2月中に12、3月に11%過ぎになりましたが 4月、5月も11%過ぎで変化がありません。かかりつけ医には、インシュリンを打つよう助言されました。 3月から 平日約1時間のウォーキングを続けていますが、始めた当初の血糖値が130程だったので 歩けば下がるんだと、お昼ご飯を菓子パンで過ごすなど 糖尿病を甘く見ていたなと反省しています。
インシュリンを打たなければならないとしても、 気楽に栄養相談などもできる専門医に診てもらいたいと思い、ネットで探していて 赤池先生のところにたどり着きました。近々 外来受診に行こうと考えています。よろしくお願いします。
【回答:赤池】
糖尿病の状態が悪くなってインスリン作用の低下が進むと、体はブドウ糖を利用することができなくなり、その結果脂肪組織の分解が起こるので痩せてきます。恐らく2005年頃からの体重減少は糖尿病の悪化が関係していると思われます。
初診時にHbA1cが14%を越えていて、その後食事・運動療法に加えて、恐らく数種類の経口糖尿病薬を投与したにもかかわらずHbA1cが10%を切らないのなら、さっさとインスリン療法に切り替えるべきだと考えます。半年以上もHbA1c10%以上というのは血管にとって非常に悪い影響を与えてしまいます。まず眼科で進行した網膜症がないことを確認した上で、インスリンを使って最低HbA1c 6.5%未満をめざすことが重要です。但し眼科で増殖性網膜症などを指摘された場合は急速な血糖コントロールにより眼病変が悪化する可能性もあるので注意が必要です。眼科受診してない場合は是非一度受診しておく必要があります。
意見の分かれるところではありますが、合併症を出さないためにもインスリンは早期に使った方がいいとぼくは思っています。インスリン療法により血糖コントロールがよくなったら、糖毒性が解除されて自分の膵臓からのインスリン分泌がよくなり、再び内服療法に戻すことができるという人も居ます。
悪いコントロールを長引かさずにHbA1c 6.5%未満をめざすことが重要かと思います。
【質問者】
早速のご返信ありがとうございます。
眼科は 昨年末に受診し、網膜症などの異常がない事は診てもらいました。コンタクトレンズの処方もありますので、明日にでも眼科に行って来ようと思います。現在受診している内科では、清涼飲料 極端に甘いケーキなどはやめなさい、腹八分目に…という程度しか言われていません。食事療法は 自己流ですので 充分でないと思われます。仕事の関係から 週に3日は 晩ご飯の時間が夜九時半を過ぎてしまう事もあります。インシュリンを打つにしても、そんな不規則な食事時間でよいのか心配です。(でも仕事の時間は変更できません)
実母も糖尿病で 数年間、投薬治療の後 薬を飲むと咳き込むようになり、2年くらい前からインシュリンを打っています。
糖尿病薬を飲む前に比べると、疲れたぁと寝込む事もなくなり、自分では悪いと言う自覚症状がありません。でもそれが恐い
のですよね。頑張って治療に励みたいと思います。
<質問13 2007年09月>
【質問者】
私は千葉在住の○○と申します。37歳、男、168cm、62kgです。
両親は糖尿病ではないですが、祖母が糖尿病で亡くなっております。
最近随時血糖値が184mg/dl付近と高値を示すことが何度かあ り、近医にてOGTTの検査を行いました。血糖値の前、30分、60分、120分はそれぞれ、 93、156、151、124でした。インスリンは、5.1、32.1、36.6、35.7で した。HbA1cの値は、5.2%でした。
検査をして頂いた病院では、「糖尿病も含めて問題なし」との診断で した。
さらに別の病院の糖尿病外来を受診しましたが、同様の診断でした。しかしながら私的に特に負荷30分の血糖値およびインスリンの 数値の低さが非常に気になります。
是非とも先生のご意見を聞かせて頂けないでしょうか?毎日非常に悩んでおります。お忙しいところ大変申訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
【回答:赤池】
はじめまして、赤池です。
早速ですが診断基準から見ると「正常範囲」という結果になります。 75gOGTTの結果で空腹時血糖100未満、2時間値が140 未満の両者を満たしているからです。さらに正常型であっても1 時間値が180以上の場合は要注意ですが、それもないようです。
またインスリン分泌の指標として、(負荷後30分のインスリン 値-前値/負荷後30分の血糖値-前値)が0.4 以下だと糖尿病に移行する危険が高いと言われていますが、○○さんの 場合は32.1-5.1/156-93=0.429と0.4を越えており ます。さらにインスリン抵抗性(インスリンの効きが悪くなること)の 指標であるHOMA-R(2.5以上の場合抵抗性有り)も 5.1×93/405=1.17と正常値を示しています。つまり全く 検査上の問題はないわけです。
ただ一つ気になる点と言えば、インスリンの分泌動態が30分値 より60分値や120分値の方が高くなっています。すなわち 遅延分泌のパターンです。一般的には30分値が一番高くて 60分、120分と下がってくるのが理想ですが、60分や 120分値が高くなる人はトータルのインスリン分泌量が多いのに血糖値 を下げる効率は悪くなるので不利な状態と言えます。しかし、○○さんの 場合は30分値のインスリンが30を越えているのでさほど悪 いということはありません。インスリン分泌動態がこのようなパターン を示すのは先天的なものかと思います。○○さんよりずっと30分 値のインスリン分泌能が低い人は日本人の中に大勢います。そのほとん どが糖尿病を発症することもなく普通に生活しています。しかしそう いった人が中年以降に肥満や運動不足の状態になると予備軍から糖尿病 になりやすくなるから要注意です。そういう知識を持った上で生活習慣 に気をつけていれば糖尿病の発症は予防できると思います。特に運動の 習慣は非常に大切だと思います。
【質問者】
お忙しいところ早速の御指導ありがとうございます。思い悩んでいましたが、先生のお言葉で非常に安心しました。毎日の食事と運動を心掛けて生活していきたいと思います。本当にありがとうございました。
<質問14 2007年10月>
【質問者】
一つ質問がございます。
75gOGTTでは、空腹時と2時間値の血糖値により、糖尿病型、境界型、正常型を判断し、1時間値が180mg/dl以上では境 界型に準ずるとのことです。また、随時血糖で200mg/dl以上で糖尿病とされますが、75gOGTTで30分値や1時間値が200mg/dl以上を示せ ば糖尿病型となるのでしょうか?
つまり、75gOGTT下での30分値や1時間値も随時血 糖に相当するのでしょうか?300kcalのブドウ糖を負荷した特殊な状況下での30分値や 1時間値は、通常の随時血糖とは区別すべきと思うのですが、いかが でしょうか?どうかご教授下さい。
【回答:赤池】
難しいというか、すごく答えにくい質問です。このことについて、正 式に活字で書いてあるような文献を見たことがありません。以下に書く ことはぼくの私見ですが、もしかしたら正しくないかもしれません。参 考にして下さい。
まず結論ですが、75gOGTTの診断基準の中に「30分値や 60分値で200mg/dl以上なら糖尿病型とする」という記載がないことから、これを糖尿病型と判断しないことは確実です。これは専門学会での診断基準ですから、もし30分値または60分値が200mg/ dl以上である人が実際の糖尿病患者と相関しているなら「糖尿病型とする」という基準になって然るべきです。しかし現実にそうなっていない と言うことは、つまり75gOGTTという特殊な条件下での30 分値や60分値を「随時血糖」とは考えないということでしょう。
言い換えると、一般食物中のブドウ糖含有量はさほど多くないけど、 75gOGTTの場合は純粋なブドウ糖の負荷だから30分値や60 分値をいわゆる普通の「随時血糖」とは考えないようにしましょう、ということだと思います。これは、様々な糖質や様々な栄養素を含む一般食物を摂取している条件下での適当な時間の血糖値(即ち随時血糖値)が複数回200以上に上昇するというのは明らかに糖尿病と考えるけ れど、糖負荷試験下での30分値や60分値が200以上になるのは糖尿病でない人にも起こりうるっていうことかと思います。
これで回答になったかどうかわかりませんが如何でしょうか?
【質問者】
ご多忙な折、早々にご教授いただきまして、誠に有り難うございました。大変に参考となりました。
<質問15 2007年11月>
【質問者】
メールでの問い合わせに答えて頂けるとの記載がありましたので、申し訳ありませんが教えて頂きたいと思います。
54歳の男性です。1年前の検診で空腹時血糖が111でした。(それ以前は100以下)今年の検診で空腹時血糖が113で糖負荷試験を受けたところ、空腹時103、1時間後192、2時間後164で境界型と言われ、運動を勧められました。(HbA1C5,5%)
しかし、私の場合は元々運動好きで、毎日1万5〜6千歩のウォーキングの他、筋トレを行っており、身長163センチで体重57,6k、体脂肪約11%です。検診の医師からは単純に「運動を」と勧められましたが、自分なりに考え、これまでの運動要領を変えて朝と昼の食後30分から40分間にウォーキングするようにしたいと思っていますが(食後血糖をあげないため)これで良いのでしょうか?また、他に実施すべきことがあれば教えてください。
なお、検診のデータについては血圧は110の72、中性脂肪68、コレステロールは総コレステロールが240と高いもののHLDが72となっております。両親の姉が2人とも糖尿病であったため、今のうちからしっかり管理したいと考えておりますのでよろしくお願いします。
【回答:赤池】
早速ですが、糖負荷試験の結果は診断基準から見て明らかに「境界
型」を示しています。ただ血中インスリン検査(IRI)のデータがないため、境界型になった原因がよくわかりません。つまりインスリンの分泌が低下しているためなのか、あるいは インスリン抵抗性が増大したためなのか、いずれなのかがはっきりしません。糖負荷試験(75gOGTT)を行う際に、血中インスリンも同時に測定することでインスリン分泌能の指標やインスリン抵抗性の指標を計算することができます。是非一度、糖負荷試験時に血中インスリンも測定しておいた方がいいかと思います。
推定の話になりますが、○○さんの場合、体重が標準であり運動もよくやっているということで、インスリン抵抗性が増大していることは考えにくいかと思います。なぜならインスリン抵抗性が増大する代表的な原因は「肥満」と「運動不足」だからです。糖尿病の遺伝的要素があるということで、おそらくインスリン分泌不全という病態が境界型(予備軍)になっている原因だろうと思われます。先に言いましたように、一度インスリン分泌能や抵抗性の指標を検査してみること、更に数ヶ月に1度は随時血糖値とHbA1c(血糖値の平均を示す指標)を測定することで経過観察していけばいいかと思います。
他の検査データでは高コレステロール血症が問題かと思います。推測されるLDLコレステロールの値は150以上と考えられます。LDLコレステロールの値は120未満になるのが理想です。これも定期的にfollow-upしてみて下さい。
運動量も体重も体脂肪率も理想的な値で現在の生活習慣を継続し
ておけば十分かと思われます。その上で定期的(4ヵ月〜6ヵ月に1度)に上記の検査をしていって下さい。HbA1cやLDLコレステロールがある程度以上の値で続く場合は主治医の方から適切な薬剤等の指示がなされると思います。なおHbA1cについては5.5%ということで、現段階では特に問題ありません。5.8%を越えないように監視していって下さい。
【質問者】
ありがとうございました。細部にわたるご説明に非常に良く解りました。今後は教えて頂いたことを参考に継続的に検査をしたいと思います。なお、LDLコレステロールは高いときで130、低いときは108程度を維持しております。最後に一つ教えて頂きたいのは運動する時間帯についてですが、境界型の指摘を受けてからは食後血糖をあげないため食後30分からウォーキングをするようにしているのですが、この考え方で良いのでしょうか、それとも運動をしていれば、時間的にはいつでも良いのでしょうか。
【回答:赤池】
○○さんは糖尿病ではありませんが、一般的に糖尿病患者さんの運動療法は食後に行うのが原則です。私も現在の○○さんの考え方と同感で、食後30分〜1時間くらいで開始するのが最も効果的かと思います。この理由は、一つは低血糖を起こしにくいこと、そしてもう一つは食後の高血糖を予防できることです。最初の低血糖っていうのは、糖尿病の薬物療法をしていない人には関係ありませんが、それでも食後に運動を行うのが食後高血糖の予防や脂肪燃焼の点からみて有利だと思います。
なおLDLコレステロールは実測値で出しているのなら、それが確実です。HDLや中性脂肪から計算するやり方では多少誤差がでてきます。総コレステロールの測定は不要ですが、HDLとLDL、中性脂肪は定期的に見ていったらいいかと思います。
【質問者】
ありがとうございました、今後は運動を継続するとともに、定期的に検査を受けるようにいたします。仙台で糖尿に詳しい病院をご存じでしたらそこに通いたいと思いますが、ありますでしょうか。身勝手な質問ばかりで申し訳ありません。
【回答:赤池】
申し訳ありません。仙台のことは全くわかりません。東北大学には岡先生という全国的に有名な先生が居たと思いますが、一般病院についてはちょっとわかりません。すいません。
【質問者】
いろいろ勝手な事ばかりお聞きして申し訳ありませんでした。教えて頂いたことを守って、境界型の範囲を維持したいと思います。糖尿病は名前ばかり有名で中身についてはあまり知識が無い事を改めて感じました。また疑問がでましたらよろしくご指導をお願いします。ありがとうございました。
<質問16 2008年7月>
【質問者】
初めまして。大変お忙しい所申し訳ありません。現在インスリン注射を日に16単位X2回で治療していますが、仕事が忙がしくて、受診出来ずインスリンがもうすぐ切れます。二ヶ月前はHba1cは7.2でした。2型です。去年夏Hba1cが8.8になりインスリンに切り替えとなりました。今まで薬をきらしたことがないので、例えば血糖値がどの位に上がってしまったり、どんな症状が出たら、至急受診した方がいいのでしょうか?一度近くの医院にインスリンを貰いにいきましたが、アチコチの病院からは出せないということで、貰えませんでした。宜しくお願いします。
【回答:赤池】
初めまして。なんと答えたらいいのか困惑してしまいますが、最も重要なことはインスリン療法をしている患者さんが医者の指示なくインスリンを止めてしまうという行為を絶対にしてはならないということです。これが大前提です!
質問内容をみると「インスリンが切れてしまった時にどうすればいいのか」というような内容ですが、それを考える前に「何が何でもインスリンを切らしてはいけない」と考えて下さい。仮にインスリンが切れて、インスリン作用不足・高血糖の状態に陥ったとすると、異常な咽の渇きや倦怠感・体重減少などが出てくると思います。ヘタをすると高血糖昏睡や大血管障害(心筋梗塞や脳卒中)を惹起して命に関わるかもしれません。
二ヶ月前にHbA1c 7.2%ということで、ある程度満足しているのかもしれませんが、こんな値ではまだ十分とは言えません。その上インスリンが切れてしまうとなると、食後は相当な高血糖になることが予想されます。食後高血糖はたった1度でも血管にダメージを与えると言われています。「インスリンが切れてどんな症状が出たら受診するか」などと悠長に考えていてはダメです。正常人のレベルを目指して、もっと厳しくコントロールしていく姿勢が重要かと思います。
【質問者】
お忙しいところ、お返事を頂きありがとうございます。親身になって答えてくださり、とても心にしみました。無知でインスリンがなくなったら、どこでも処方して貰えると思っていた為、近所の喘息のかかりつけ医で貰えないことがわかり、かと言って通っている総合病院には、ウィークデーには会社が忙がしく、次の受診まで一週間インスリンが切れてしまい、怖くなって、インターネットを検索したところ、先生のサイトに出会いました。これからは、決して病院をキャンセルしません。ご説明してくださったような危険な状態にならないよう、来週水曜の受診まで気を付けます。メタボリックで肥満、高脂血症、高血圧の薬を飲んでいます。こちらの薬は、喘息のかかり付け医より頂きました。すべて揃うと、リスクが大きいようですが、今の所合併症はありません。これからの一週間はちゃんと血糖値を計って大事に至らないよう管理します。来週は糖尿病教室にいき勉強してきます。また、ご相談させて頂こうとおもいます。ありがとうござました。
【回答:赤池】
「肥満」「高脂血症」「高血圧症」は近所のかかりつけ医で薬をもらい、「糖尿病」のみ総合病院に通院しているということでしょうか?これらはすべて生活習慣に関係した疾患で、「食事療法」や「運動療法」などについては総合的に考えた指導が必要になります。また治療方法も相互の疾患を考えながらの薬剤選択等が必要ではないかと思われます。その意味で1ヵ所の医療機関で診てもらうようにするのがいいのではないかと考えられます。
【質問者】
お返事を頂きまして、大変恐縮しております。薬はすべて普段は総合病院で貰っています。先月忙がしく総合病院に行けなかったので、近くの喘息のかかりつけのお医者様に足りない分を頂きました。赤池先生の昨日の親身なアドバイスが身に染みて、今日総合病院の糖尿病専門の看護師さんに電話をしました。インスリンが今日無くなるので、明日インスリンを貰いにいきます。先生の絶対にインスリンを切らしてはいけないと言うお言葉がずんときました。
先月から残業が70時間程になり、足もむくんだり、遅い食事等で少し身に危険を感じていました。40歳を過ぎた頃から、次々に疾患が増え、胃一つ腸4つの小さなポリープを昨年内視鏡切除、乳癌疑いで経過観察中、その他いろいろな疾患を告げられ、何でこんなに色々あるのかと、医師に聞いても答えは体質の為と言うことで、困惑する次第です。(以下、疾患名:喘息、糖尿病、高血圧、肥満、高脂血症、大腸腺腫、大腸憩室、びまん性胃炎、胃のポリープ、小腸びらん、逆流性食道炎、脂肪肝、肝のうほう、食道ヘルニア、子宮筋腫、乳腺乳頭腫、乳傍のうほう、乳傍石灰化等です。)
殆んどが重い病気ではないので、心配ないと思いますが、一人の人間に何故こんなに色々な疾患が起るのでしょうか?老化でしょうか?現在、47歳です。糖尿病は老化を早める?そうですが、関係ありますでしょうか?色々質問しまして、申し訳ありません。薬は現在は、ヒューマログミックス(16x2)、ミカルディス40、リピトール10、アドエア(吸入ステロイド1000ug)、(憎悪時:テオドール、メドロール、サンタノール)を服用しています。宜しくお願いします。
【回答:赤池】
確かに多くの疾患があるようです。しかし誰でも加齢と共に血圧は上がっていくし、内臓脂肪は付きやすくなり、また免疫力も低下してきて色んな疾患が出やすくなるものです。ただ、それを阻止すること・予防することはある程度可能だと思います。
○○さんの疾患はメタボリックシンドローム以外に喘息・大腸・乳腺が治療対象もしくは経過観察をしていかなければならないものかと思います。胃炎や胃ポリープ・逆流性食道炎・肝嚢胞などは悪いモノではないので普通の人と同じ程度の健診で十分かと思いますが、大腸ポリープや乳腺に関しては悪性化しないとも限らないので定期的なfollow-upが必要だと思われます。
メタボリックシンドロームに関しては、まず内臓脂肪を減らす努力が必要です。糖尿病や高血圧、高脂血症などの個々の治療ももちろん重要ですが、自分でまず一番に努力することは内臓脂肪を減らすことです。内臓脂肪は貯まるのもはやいけど、皮下脂肪と比べて減すことも比較的容易です。内臓脂肪を十分減らすことができたら、糖尿病・高血圧・高脂血症などもすべて一気に改善するという極めて効率のいい治療ができます。残業が多くて大変かもしれませんが、車やエレベーターなどを使わず出来る限り歩くことと夜の食事や間食をなるべく減らす努力をしてみて下さい。
運動なくしてメタボの改善はあり得ません。今後、運動の習慣を身につけるかどうかによって、生活の質や寿命が大きく異なってくるはずです。また喘息にしても肥満の解消で発作がおこりにくくなる可能性が十分あると思います。テオフィリンやステロイド内服に頼ることなくアドエアのみでコントロールできたら成功ですね。
【質問者】
暖かいアドバイスありがとうございました。このようなお返事を頂いたことはなく、長年のつかえが消えました。糖尿病は昨日聖路加に行き看護師さんと一時間位お話をし、色々なアドバイスを頂き、インスリンも貰いました。やはり、今のタイトな生活環境の中でいかにこまめに体を動かし筋力を付けるにはどんな方法があるか、例を上げて説明してくれました。
内蔵脂肪が少しでも減らせるよう、頑張ります。乳腺疾患については、現在癌研で良性と診断されていますが、経過観察をして頂いています。大腸については、近くの内視鏡専門クリニックにて、去年ポリープを切除し、癌化する可能性のある腫瘍なので、一年に一度は検査するよう、アドバイスを受けています。喘息は近くのかかり付け医で治療を受けています。アドエアに変えてから、随分良くなりました。以前は良く点滴を受けていました。
赤池先生のアドバイス通り定期的にケアしていきたいと思います。時には、煩わしく薬をすべて捨ててしまいたくなる時もありましたが、気負わず続けて行こうと思います。ありがとうございました。
【質問者】
赤池先生、少し気になった部分があります。実は、父は喘息、大腸癌でした。母は乳癌でリンパ、乳傍を切除しました。幸い二人共に、現在健在です。やはり、体質が似ているということでしょうか?大腸癌や乳癌は遺伝も関係する癌なのでしょうか?宜しくお願いします。
【回答:赤池】
お返事遅くなりました。今日はなぜか久しぶり?にうちの医院も繁盛していて未だにまだ診察室にいる状況です。ぼくは癌の専門医じゃないから詳しくはないんですが、大腸癌や乳癌は食生活との関係が非常に深いとされていますね。欧米型の脂肪の多い食生活が大腸癌や乳癌の発生に関係があることは間違いないと思われます。だから以前は少なかった大腸癌・乳癌などが日本人では急激に増加しています。糖尿病などと異なり癌自体は遺伝は関係ないと思いますが、体質は遺伝しますので食生活や運動などの環境要因が加味されて癌が発生しやすくするなるものと思われます。○○さんも糖尿病の食事療法・運動療法をしっかりとやっていけば、それは大腸癌や乳癌の発生を予防することに繋がります。環境が良ければ、つまり食生活と運動を守っていれば癌はきっと予防できます。
遅くまで、お疲れ様です。大変お忙がしい中、お答え頂き恐縮しております。親身になって診て頂ける優秀なお医者様には沢山の人が殺到してしまうのでしょう。こうして、お忙がしい中、アドバイス頂くことが出来、どんなに気持ちが落ち着き、又頑張ろうと思う力を与えて頂き、感謝しております。運動も食事もおろそかになりがちですが、少しづつ頑張ります。
先生、喘息の医療費支給開始をきっかけに、タバコを辞めていますが、吸わないと頭が曇り、変な感覚になり、仕事の意欲が失せ、どうしようもない状態になり、困っています。最近は、禁煙の飲み薬もあるとのことですが、いかがでしょう。頭がぼんやりして、何もやる気がしません。タバコは薬物のヘロインと同じ程度の依存性があると禁煙セミナーで聞きました。次から次へと質問し、すいません。
また、糖尿病は糖尿病教室に行ってきました。足にイボ?や巻き爪、外はんぼしがある為、講義をして下さった皮膚科の看護師さんから、受診を勧められ、足の手入れと足てい板?を作ります。外はんぼしは、酷いものではありませんが、歩くと人指し指が痛くなり、冬は特に痛くなる頻度が高く、たひたびびっこになります。乳癌は来月乳頭腫と石灰化の経過観察に行きます。先生の仰る通り、運動、食事頑張ります。大腸は、今年は大腸内視鏡検査をスキップしようと思っていましたが、先生のアドバイス通り、検査を受けようと思います。
最後に、朝通勤時に歩くと息が苦しくなり、殺人的に混んだ電車に乗ると、苦しいのと息が荒い為、電車に乗れなくなり、もう5年位タクシー通いです。喘息と精神的な弱さからだと思いますが、どうしても乗る気になれません。帰りは喘息も起こらず、朝程こんでない為、大丈夫です。カウンセラーにかかった方がいいのでしょうか?色々停滞気味ですが、焦らず少しづつ、今後快適な生活を送れるよう、頑張ります。色々伺いすいません。宜しくお願いします。
【回答:赤池】
循環器が専門でありながら実はぼくも大学時代からずっとタバコを吸っていました。しかし長年内科医をやっているとタバコがいかに危険なモノであるか、いかに有害無益かということがよくわかってきました。1本のタバコを吸うだけでも非常に多くのフリーラジカル(活性酸素)が発生して、それは血管障害(動脈硬化等)や癌の発生のみならず、肌の老化にも大きく関係してきます。
ぼくはもう10年前にタバコをやめましたが、どんなことをしてもタバコだけは絶対にやめるべきです。皮膚はたるむし癌はできやすくなる、血管もつまりやすくなる・・こんなものを続けるのは愚かです。幸い今は貼付剤のニコチネルとか○○製薬からチャンピックスという禁煙補助の経口剤も出ています。チャンピックスは割といいみたいですよ。頑張って下さい。
また喘息については過労や精神ストレスが増悪因子になることも時にあります。朝通勤時や満員電車の中で、たとえ喘息発作が起きなくても息が苦しくなるっていうのは、精神的な要素があるのかもしれませんね。一度カウンセリングを受けてみてもいいかもしれません。
お休みにも関わらず、お返事を頂きジーンと来て、涙が出てきました。これまで、不振感がつのり、お医者さんに半年行かなかったこともありました。タバコについては、以前辞めるつもりはなかったのですが、一度緊急の場合に備え、総合病院の呼吸器にかかった際に、先生に肺癌は出口がない、肺がスポンジや穴のあいたチーズのようになってしまう、とのお話をされた時、苦悩されている様子が見え、辞めようと思うようになりました。
そんな時、喘息医のホームページに喘息の補助枠が広がったことが掲載されており、多分喘息の治療は一生続けることになると思い、禁煙しようと思いました。補助剤ニコチネルはニコチンを入れる為、タバコを吸ったことにはならないでしょうか?申請後はタバコを吸っているか、医療機関で検査があるのでしょうか?チャンピックスは医師の処方がいるのでしょうか?補助剤を使いながら、頑張ります。先生がお辞めになった頃は、このような薬もなかったことと思います。さぞ大変だったかと思います。
カウンセラーは今までかかったことはありませんが、一度受診してみようと思います。仕事も外資系の金融でうつ病で休んだり、辞めたりする人も多く、会社が契約しているカウンセリング会社がありますが、何処まで情報が秘守されるかわかりません。
【回答:赤池】
確かに肺癌は一番恐いですね。全肺癌の80-90%に喫煙が関係している、というか喫煙が直接的な原因と言われているようです。肺癌はたとえ早期(病期I期)に発見された場合でも5年生存率が70%・・つまり30%の人は亡くなっちゃうんですね。胃癌なんかと比べたら格段に成績が悪いです。2期だと5年生存率は50%という悲惨な状況です。
ところでニコチネルについてですが、これはニコチン依存症の人の離脱症状(イライラ・頭痛・だるさなど)を効果的に抑えるために、薬剤でニコチンを摂取させ、それを少しずつ減らしていくことでニコチン依存症を克服しようとするものです。薬剤でニコチンを摂るんなら自分でタバコを減らせていっても同じじゃないかと思うかもしれませんが、「喫煙」という行為をピシャッと断つことが禁煙成功への鍵になるわけです。
またチャンピックスの方はニコチンを補充するという治療法ではなくて、脳内のニコチン受容体に作用して喫煙を抑えるという画期的な薬剤らしいです。もちろん医師の処方が必要です。
いずれの薬剤でも強い禁煙意志があれば成功するはずです。なお保険適用の禁煙外来で治療を受けた場合には、呼気中のCO濃度を測定してきちんと禁煙が成功しているかどうかチェックすると思います。自由診療の場合(保険を使わなかった場合)は大概そういった検査をする医療機関は少ないと思いますが・・。
【質問者】
色々な質問に答えて頂きまして、ありがとうございます。お休み中にも関わらず、お手数をおかけしました。会社の隣の席のおじさんが昨年肺癌で亡くなりました。以前肺癌になり、再発したようで、病院に通ってました。その内抗癌剤の副作用か、咳を頻繁にするようになり、やがてお休みされるようになり、半年後に亡くなられました。また、よく喫煙場所で一緒だった方が、仕事先で突然倒れ、脳梗塞で亡くなられました。小太りの男性でした。お二人共、50代前半でした。元気に見えても、病気が進んでいたのですね。
私も昨年夏一ヶ月シンガポールに行く予定でしたが、Hba1c8.8あり、ドクターストップがかかりました。心筋梗塞や脳梗塞になる可能性があると言われ、インスリン導入の為、入院を勧められました。仕事を休みたくなかったので、入院はしませんでした。現地では毎日12:00ー1:00まで仕事で、昼は16:00頃だったようで、行っていたら、倒れていたかもしれません。今はHba1c7.4です。海外に行くには、6代にならないと無理でしょうか?
ハワイの親友がNATURE MADEのDIABETES HEALTH PACKを送ってくれ、応援してくれてます。がんばらなくちゃいけませんね。禁煙は補助材を使って乗り切ろうと思います。
明日薬局でニコチネルを買ってきます。それでも、禁断症状が酷い場合は、医師にチャンピックスを処方して頂きます。以前喘息でかかっているかかり付け医に薬剤の使用について相談したところ、ただ辞めればいいと言われ、薬剤を処方して貰えませんでしたので、会社の禁煙セミナーをしてくださった産業医に薬を貰おうと思いますが、何か服用にあたり、支障があるのでしょうか?中等症持続型(ステップ3)でステロイドを1000uも吸入している患者がタバコを吸うこと自体、あってはならないことですね。ステロイドも1000ugになると、副作用が出るようです。タバコを辞めれば、ステップダウン出来るようです。
禁煙、食事、運動等生活習慣を変えることは、根本的に考えを変えないと難しいですね。一つ一つ出来ることから、やっていきます。ストレスのはけ口を食事やタバコに向けず、運動や歯磨き、趣味等に向けようと思います。また、会社の引っ越しで中断していた歯の治療も始めようと思います。歯周病もあり、歯茎も溶けていると言われましたが、去年の夏より治療していません。歯周病が良くなれば、糖尿も改善されるかもしれません。ずらずら書いてしまいました。すいません。
【回答:赤池】
ぼくはチャンピックスを処方したことがないのでよく知らないのですが、チャンピックスは重度の腎障害がない限りは特に問題ないと思います。
それと歯周病の件、よく知ってますね。歯周病は糖尿病の合併症の一つとも考えられますが、逆に歯周病の存在が糖尿病を悪化させることも分かっています。つまり悪循環を形成してるんです。歯周病の治療も積極的にやった方がいいですね。
【質問者】
大変お忙しい所、お返事ありがとうございます。先日、市販のシガノンを購入しました。注意書きにインスリン、テオフェリンに影響があるようなことが書いてありました。取り合えず使ってみようと思います。
歯周病のことは、インターネットて記事を読みました。喘息や糖尿について、本等を沢山読みましたが、知識と行動が一致せず、情けない限りです。今日も今帰宅途中で、夕食は11:00でしょうか?日常なかなか思うようにいきませんが、出来ることから、やっていきます。
暑い中、とても厳しい毎日ですが、先生もお元気でお過ごしになられますよう、お祈り申しております。また、経過や疑問等お送りしてしまうと思います。先生からのアトバイスを励みに頑張ります。ありがとうございました。
<質問17 2008年7月>
【質問者】
突然のメールで失礼致します。私は、24歳の男子大学院生です。身長178cm、体重77kgです。
先日、大学での血液検査を受けたところ、空腹時血糖値が97でした。HbA1cの値は検査項目に無く不明でした。また、尿検査でも尿糖は確認されませんでした。血糖値自体は正常値の範囲内でありますが、いろいろ調べていくうちに、糖尿病予備軍という存在を知り、自分が境界型糖尿病ではないかと、気になってしまいました。
質問なんですが、血糖値が正常の範囲内でも糖負荷試験(75g OGTT)を受けることは可能ですか?また、そのときの血液検査でインスリン検査なども行えるのでしょうか?お忙しところ大変申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。
【回答:赤池】
はじめまして、赤池です。
早速ですが、現在の検査データとしては空腹時血糖が97で尿糖(-)ということですから特に問題ありません。しかしこのデータだけで「あなたは予備軍ではありません」と断言はできません。自分が予備軍(境界型)かどうかを正確に知るためには、やはり糖負荷試験が必要です。
○○さんは年齢が24歳と若く、BMIは24.3で正常範囲です。「境界型」が気になるとのことですが、糖尿病の家族歴とかはあるんでしょうか?家族歴で糖尿病がないようなら現段階ではさほど心配ないかと思いますが、まずは十分な食事を摂って食後1時間位の血糖値を調べてみてはどうでしょう。この時にHbA1cも同時に測定しておいたらいいと思います。健常な人の血糖値は常に70~140mg/dlの範囲内で変動しています。糖尿病の初期で、さほど肥満がなくても食後30分〜1時間後にグルコーススパイクを認める人がいます。グルコーススパイクは心筋梗塞や脳卒中などの大血管合併症の危険因子となります。随時血糖値が140mg/dlを越えていたり、HbA1cが5.5%以上あるようなら75gOGTT(もちろん血中インスリンも同時に測定する)をしておいた方がいいと思います。